美容皮膚科のことについて調べているとたくさんの聞きなれない単語を目にします。

施術名や機械の名前など横文字が多いですね。

その中でも頻繁に現れるFGFとかEGFとはなんのことでしょうか。

FGFとはいわゆる肌再生のための薬剤で肌に注入したり、パックのようにして使用します。

FGFとは線維芽細胞増殖因子と呼ばれるもので肌の再生を促す再生医療として注目されています。

これ自体が治療法というよりはダーマローラーやピーリングの後にさらに効果を高めるために肌のくぼみや術後の肌に塗るものと考えるとわかりやすいと思います。

加齢とともに肌に弾力やハリが無くなってしまうのはコラーゲンが失われていくからです。コラーゲンは線維芽細胞によって作られるので、この線維芽細胞を増やすことが先決です。

線維芽細胞はそもそもタンパク質の一種で私たちの体の中に存在しますが、これを美容皮膚科でさらに増やしてもらおうということです。

線維芽細胞増殖因子(FGF)を肌のくぼみに注入することで数週間かけて周辺のコラーゲンが増殖し、皮膚が再生していきます。

FGF自体は肌の表面にとどまるのですが、FGFの受容体の働きによって深層部分へ働きかけ、コラーゲンの増殖につながるのです。

従来シワの改善、ニキビ跡の治療というともっとおおがかりな治療がメインだったのですが、肌の再生医療は自分の肌の中で自然に再生が行われるため肌への負担が少ないのです。

ヒアルロン酸の注入もシワに効果がありますが、効果は約半年ほどなのに対し、FGF注入法ですと長期的に持続します。

またFGFはヒアルロン酸よりもアレルギーを引き起こすリスクが少ないと言われています。一方で即効性のあるヒアルロン酸に比べ、FGFは肌の再生までには数カ月かかることもあります。

しかし、一方で想定以上に肌が盛り上がってしまった、効果が出るまで時間がかかったなど不満の声も聞かれます。

FGFは肌をふっくらさせてシワを消すのですが、肌がふっくらを通り越して盛り上がり過ぎることもあり、ヒアルロン酸のように自然に吸収されることがないので修正が難しいと言われています。

これは美容医療に限らず医療全般で言えることですが、ミスや失敗なども必ずあり得ます。それを避けるためには技術の確かな医師を選ぶ、入念なカウンセリングを行うなどが必要です。

FGFはシワやニキビ跡の凸凹以外にも、目の下のくぼみやこけた頬、手の甲のシワなどにも効果があります。

個人的な意見ですが、FGFに関しては再生医療の専門家のもとで施術を行う方が安心かなという印象を受けました。クリニックの中には再生医療に力を入れているところがありますので、チェックしてみてください。

ちなみに真皮層の繊維芽細胞に働きかけるFGFに対し、EGFは表皮の角質層に働きかける因子のことです。EGF、FGF両方の成長因子を使用することでより高い効果を発揮することができます。